こんにちは!
ヨガインストラクターで理学療法士のあずさです。
突然ですが、皆さんは「大腿四頭筋」ってわかりますか?
最近は筋トレとかも流行ってるので、聞いてことがある人も多いのではないかな、と思います。
この大腿四頭筋、ヨガの様々なポーズの中でとても大事な役割をしています。
立位で踏ん張るだけでなく、座位のポーズにも大切です。
今日はそんな大事な大事な大腿四頭筋の話をしたいと思います。
そもそもなぜ筋肉の話をするのかということをお話しします。
身体はもちろん筋肉によって動かされています。
筋肉にはついている所、「起始」と「停止」があり、そのついている場所によって
それぞれが関節に対して曲げたり伸ばしたりひねったり、という作用をもたらしているんです。
ただ「肘を曲げる」「膝を伸ばす」という大きな動きでは無く、
筋肉がどこについていてどういう風に作用をするか、
という意識をするだけですごく動きやすくなり、より効率的に力を働かせることができます。
筋肉なんて医療職種や筋トレマニアが覚えるもの、
なんてわけではなく、
身体を動かす人にとってはとても大事な知識なんですよ。
大腿四頭筋ってどんな筋肉?
大腿四頭筋は人間の筋肉の中で最も大きな筋肉なんです。
下半身にはほかにも殿筋(お尻の筋肉)など大きな筋肉が集まっているため、
下半身のトレーニングは脂肪燃焼がいいとも言われているんですよ。
四頭というだけあって、
端っこが4つに分かれています。
厳密にいうと、
「大腿直筋・内側広筋・中間広筋・外側広筋」という4つの筋肉の終わりが
「膝蓋腱」という1つの腱につながって、
1つの筋肉のように機能しているので、
「大腿四頭筋」
と呼ばれているわけです。
大腿直筋
その作用は大きく分けて3つです。
①膝を伸ばす
②股関節を曲げる
③骨盤を前傾させる
ただし、③の骨盤を前傾させるのは、②の股関節屈曲をすることで同時に起こることでもあります。
大腿骨(太ももの骨)が固定されている場合、骨盤が前傾することによって股関節を屈曲させることになるからです。
前屈ポーズを妨げているのは大腿直筋だった!?
他の3つの筋肉と違い、大腿直筋は膝関節と股関節をまたぎ、骨盤についています。
なので、大腿直筋には「股関節を曲げる(屈筋)」作用があるんです。
股関節の屈筋にはもうひとつ大切な腸腰筋という筋肉があります。
綺麗な股関節の屈曲を生み出すには、この腸腰筋が働く必要があります。
だけどこれがとてもデリケート。
腸腰筋はかなり深層にあるため、力を入れるのが難しいんです。
逆に大腿四頭筋は浅層にある大きな筋肉のため、意識して動かしやすい筋肉になります。
腸腰筋がうまく使えていないと、股関節の屈曲のためにこの大腿直筋ばかりが働いてしまうことになります。
大腿直筋が股関節を折り曲げようとするともちろん筋肉が収縮して盛り上がります。
ですが、大腿直筋が働くとなると股関節の前側に盛り上がりができてしまい、骨盤と大腿骨でその筋肉を挟み込んでしまうんです。
なので大腿直筋ばかり働いてしまうと、大腿骨が股関節のつまりの原因にもなってしまうんです。
ヨガのポーズで「踏み込む」には大腿四頭筋が大切です
踏ん張りながら膝関節を曲げて行くときにも大腿四頭筋が働いていることをご存知でしょうか?
これを「遠心性収縮」と言います。
大腿四頭筋は伸びて行っているけど実際には働いている状態です。
膝をコントロールしながら曲げていくこと。
そしてその丁度いい角度で膝の位置を保持すること。
これを大腿四頭筋は行ってくれている訳です。
大腿四頭筋が働かないと、関節に負担が掛かって痛みが出てしまったり、ポーズが崩れる、安定しない(=気持ち良くない)ということにもつながっていきます。
大腿四頭筋をいかに働かせらるかが立位のポーズの安定性のポイントでもあるんです。
まとめ
筋肉には「伸びる」「縮む」という2つの動きがあります。
どちらが大切という訳では無く、適切にどちらの動きも出来るようになることで、気持ち良くアーサナを取れるようになります。
自分の身体・筋肉をうまく扱えるようになりましょう!
あなたに適した身体の使い方を知ってみませんか?
最後までお読みいただきありがとうございます♪