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呼吸を深めるために大切な肋骨のお話~理学療法士が教えるヨガと解剖学~

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こんにちは。

理学療法士 で ヨガインストラクター のあずさです。

 

今日は肋骨についてお話ししたいと思います。

 

肋骨なんて動かないでしょ?

と思ってる方多いのではないですか?

 

それがめちゃめちゃ動くんです。

 

肋骨は、胸椎と、胸骨と一緒に、ドーム状の胸郭を形成しています。

胸郭に包まれている部分を胸腔といい、心臓・肺などの内臓を保護しています。

胸郭は広がったり縮んだりして空気の出入り、

つまり呼吸を助けるはたらきもあります。

 

呼吸を深めていくためには肋骨の動きは必要不可欠なんですね。

 

 

 

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肋骨の形と動きを再確認

 

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肋骨は左右12本ずつあり、

背中側がそれぞれが胸椎と呼ばれる胸の高さの背骨についています。

(これを肋椎関節と言います。)

 

前側にぐるっとまわり、第1~10肋骨は胸骨と呼ばれる骨に付着しています。

鎖骨の間、胸の中心にある硬い骨ですね。

胸骨はかなり触りやすい骨ですので、一度ぐりぐり触ってみましょう。

(第8~10肋骨は肋軟骨と呼ばれる軟骨組織に付着していて、胸骨には直接付着しているわけではありませんが、肋軟骨が骨の長さを補って、胸郭のドームを作っています。)

 

ちなみに第11・12肋骨は浮遊肋(ふゆうろく)といって前側が浮いている状態です。

 

ここ押さえると痛いので注意です!

地味に痛い!

 

 

胸郭はほぼ円錐形の鳥カゴのような形をしています。

その中に胸腔という広い空間を作っていて、肺や心臓がおさめられています。

 

 

ちなみに胸郭の下側は、横隔膜によってふさがれていて、胸腔と腹腔の境目を作っています。

腹腔の中には胃や腸などの消化器系の内臓が収められています。

 

横隔膜が動くことで、

肋骨、胸郭が動き、胸腔の容量が変化することで、

肺が動き、呼吸が行われています。

 

肋骨の動きの何がいけないのですか?

 

骨の動きはすべて関節が支点になることは何となくわかりますか?

 

肋骨の場合、動きの視点はすべて胸椎との付着部、つまり「肋椎関節」です。

肋椎関節を支点に肋骨が開いたり閉じたりすることで胸郭の動き、

つまり呼吸の動きを作っているんです。

 

 

なんとなく息をする時の動きって、

体の前側で肋骨が開いたり閉じたりするようなイメージをしている方が多いと思います。

観音開きの扉みたいな形ですよね。

でもこれをすると支点が体の側面になって、動きが小さくなってしまいます。

 

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実際の肋骨は、背骨を軸にしているので、背中側にも動きが生じます。

コードをまとめるクリップってわかります?

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これです。

こんな感じで動いているわけです。

 

この動きをイメージすることで、背中側の動きも意識しやすくなりますね。

 

 

そして肋骨の動きは上側と下側で異なります。

 

上側の動きは「ポンプハンドルムーブメント」と言って、

前後に膨らむ動きが大きくなります。

鎖骨の下あたりに手のひらを当てて、深呼吸してみましょう。

胸が前に膨らむ感覚がわかりますか?

それです。

 

下側の動きは「バケットハンドルムーブメント」と言って

左右に膨らむ動きが大きくなります。

アンダーバストの下あたりの肋骨の横に手を当ててみてください。

横方向へのふくらみを感じますか?

それです。

 

 

肋骨(胸郭)は前後・左右・そして上下にも膨らみ動いていることを知っておきましょう。

 

 

 

肋骨についている筋肉もコリます。

肋骨についている筋肉、いくつあると思います?

 

ざっと数えて10個以上はあります。

・横隔膜

・肋間筋

・大胸筋

・斜角筋

・腹筋群(腹直筋、腹斜筋、腹横筋)

・大腰筋

・前鋸筋

・腰方形筋

・広背筋

・脊柱起立筋

・僧帽筋下部繊維

・菱形筋

 

これだけの筋肉が硬くなったり弱くなるとどうなるでしょう?

体の凝り、だけでなく胸郭の動きも妨げて呼吸が浅くなる要因になってしまうんですね。

 

 

現代人の姿勢はだいたいが猫背・巻き肩・うつむきがちです。

こうすると体の前側の筋肉が硬くなり、胸の広がりが妨げられてしまいます。

 

逆に、背中側の筋肉は弱い人が多いです。

背骨が軸に広がるということは広背筋などの背中側の筋肉が動いて肋骨を広げてくれる場合もあります。

これらの筋肉が弱いと深い呼吸が行いにくくなってしまいます。

もちろん背中の筋肉が硬くて背中側の肋骨が広げられないという場合もありますね。

 

 

 

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吸うことで広がるのは肋骨と肋骨の間

横隔膜と同じくらい実は大切なのが「肋間筋」と言われる筋肉です。

 

文字通り、肋骨と肋骨の間にある筋肉のこと。

肋間筋は吸気(息を吸うこと)に関わっています。

肋間筋がしっかりと伸び縮みしてくれることで肋骨の間の隙間が広がり、胸郭の大きな動きを作ってくれているんですね。

 

しかし肋間筋は、中々マッサージしにくい筋肉です。

ストレスの影響も受けやすくすぐ硬くなってしまいます。

 

じゃあ柔らかくするにはどうすればいいのか?

 

それこそ「呼吸」をすることです。

 

肋骨に意識を向けるだけで呼吸は変わります。

「深呼吸してください」

と言われるとたいていの皆さんは大きく胸部分を前に広げていくように呼吸しようとします。

 

しかし、肋骨、つまり胸郭全体を使って呼吸をしていくことでより楽に、そして今まで以上に深く大きく呼吸ができることに気づくはずです。

 

まずは肋骨に手を当ててみて、その動きを観察してみましょう。

前側・横河・そして背中側、色んなところに手を当ててその動きを感じてみます。

動きにくいところはないかな?

そこに呼吸を送ることを意識してみましょう。

 

少しずつ少しずつ、肋骨は動いてくれるはずです。

 

深い呼吸をして、体のめぐりをよくしてあげましょうね。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます♪

 

 

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